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【後編】お出かけ前、髪のフィニッシングどうする❓ 洗面台のスタイリング剤「正しい教科書」(スタイリング剤) vol.10
お待たせいたしました後編です。
前編の「お風呂上がりのヘアケア剤編はご覧いただけましたでしょうか?(まだの方はぜひ前編からお読みください)
今回はその続き、朝のお出かけ前に使う【スタイリング剤(仕上げ・フィニッシング)】の教科書をお届けします。
「せっかく朝セットしたのに、夕方にはペタンコになる…」
「今っぽいツヤ感を出したいけれど、私が使うとただのベタつく人に見える…」
そんなお悩みは、スタイリング剤それぞれの「本来の役割」と「髪質への相性」を知るだけで、一瞬で解決します。
今回も30年目のプロの視点から、メリット・デメリット、正しいタイミングを本音で整理しました。
☀️ 朝のお出かけ前「スタイリング剤」5つの引き出し
スタイリング剤選びで最も大切なのは、「形をキープしたいのか」「質感(ツヤ・束感)を作りたいのか」という目的の整理です。
① ムース/フォーム
特徴: 水分をたっぷり含んだ泡で出てくるスタイリング剤です。
オススメのヘアスタイル・髪質: パーマスタイル、くせ毛を活かしたウェーブスタイル。
メリット: パサつきがちなパーマヘアに、クシュクシュッと揉み込むだけで、失われた水分を補給しながら綺麗なウェーブを瞬時に戻してくれます。
デメリット: ストレートヘアに動きを出したり、カチッとした束感を作ったりする用途には向いていません。
使い方(タイミング): 朝、髪を軽く霧吹きなどで濡らした(半乾き)状態、または乾いた髪のウェーブを出したい部分に、ピンポン玉1〜2個分を揉み込むようにして馴染ませます。その後は自然乾燥、または弱風のドライヤーで形を整えます。
② バーム(シアバターなどの天然固形油)
特徴: 主に天然由来の脂(オイル)が固形になったもので、手の熱で溶かしてオイル状にして使います。
オススメのヘアスタイル・髪質: ミディアム〜ロング、ボブスタイル。今っぽいヘルシーな「濡れツヤ感」や「まとまり」が欲しい方。
メリット: パサつきをしっかり抑え、柔らかでお洒落な束感を作れます。天然成分主体のため、そのままハンドクリームやリップクリームとして肌に使えるほど低刺激なのも魅力です。
デメリット: 「形をキープする力」はほぼゼロです。また、細毛・軟毛の方が多くつけすぎると、夕方には「髪を洗っていない人」のようにベタつき、ボリュームが潰れてしまいます。
使い方(タイミング): アイロンやコテでのセットが「完全に終わった後」の仕上げに使います。爪の先で少量(あずき大程度)を削り取り、手のひらで完全に透明なオイル状になるまで体温で溶かしてから、毛先〜中間へと手ぐしを通すように馴染ませます。
③ ワックス
特徴: 髪に動き、立ち上がり、立体的な束感を出す、最も王道のスタイリング剤です。
オススメのヘアスタイル・髪質: ショート〜ミディアムヘア、立体的な軽さと動きを出したい方。
メリット: ペタんとしやすい根元を立ち上げたり、毛先にランダムな動きをつけたりと、自由自在にシルエットをコントロールできます。
デメリット: つけすぎると油分の重みで時間が経つとへたってしまいます。また、市販のワックスの多くは合成樹脂や油分が強固で、一度のシャンプーではすっきりと落ちにくいという欠点があります。
使い方(タイミング): 髪を乾かしてベースの形を作った後、またはアイロン後の仕上げ。手のひら全体と指の間に薄くよく伸ばし、髪の「後ろ→サイド→トップ→前髪(余った微量で)」の順に、下から空気を入れるように揉み込みながら整えます。
④ ジェル/グリース
特徴: 水溶性の樹脂で、髪をウェット(濡れた質感)に保ちながら、ガチッと固めてキープします。
オススメのヘアスタイル・髪質: メンズスタイル、ベリーショート、タイト(面をピシッと)にまとめたい時。
メリット: 一日中絶対にスタイルを崩さない圧倒的なキープ力と、知的なツヤが出ます。水溶性のため、お湯で驚くほどサッと洗い流せます(髪に残留しません)。
デメリット: 一度固まると手ぐしが一切通らなくなります。ふんわりとした柔らかい女性らしいスタイルには不向きです。
使い方(タイミング): セットの最終段階で使います。手のひらに伸ばし、固まる前に手早く全体の形を整えます。少し髪が湿った状態(ハーフドライ)でつけると、より伸びが良く、綺麗なウェット感が作れます。
⑤ スプレー
特徴: 細かいミスト状の樹脂を吹き付け、作った空気感や形をそのまま空気中でロックします。
オススメのヘアスタイル・髪質: 前髪のキープ、ふんわりしたボリュームを一日中持続させたいすべての方。
メリット: 手を一切汚さずに、根元の立ち上がりや、巻いたコテの束感を「柔らかいまま」または「カチッと」キープできます。
デメリット: 髪の近くから地肌に向けてかけすぎると、白い粉(フケのように見えるもの)を吹いたり、頭皮の毛穴を詰まらせて頭皮環境を悪化させる原因になります。
使い方(タイミング): スタイリングの「一番最後(最終工程)」に使います。必ず髪から20〜30cmほどしっかり離し、円を描くように全体へふんわりと均一に吹き付けます。
⚠️ スタイリング剤の「市販品」に潜むプロの懸念
ドラッグストアなどで手軽に買える市販のスタイリング剤はとても便利ですが、プロとしては一つ大きな注意点があります。
それは「シャンプーでの落ちやすさ(クレンジング性)」です。
市販のハードワックスやスプレー、安価なバームなどは、お風呂での1回のシャンプーでは頭皮や髪の表面から綺麗に落ちきらず、目に見えない強固な皮膜(油分や樹脂)として髪に蓄積していくことが多々あります。
これが残留すると、髪がどんどんゴワつき、サロンでのデリケートなカラーやパーマの薬剤浸透を著しく邪魔してしまいます。
「ちゃんとシャンプーしているのに、なんだか最近髪が重くてベタつく…」という方は、市販のスタイリング剤の残留が原因かもしれません。
サロン専売のプロダクトは、一日中しっかりキープする力を持ちながらも、「お湯と優しいシャンプーでスッキリと洗い流せること」を大前提に最優先で作られています。髪に余計なものを残さない「引き算の美学」が、ここにも息づいています。
ひとことメッセージ
前後編にわたって、洗面台に並ぶヘアケア剤・スタイリング剤の「正しい教科書」をお届けしました。
どれが優れている、劣っているということではありません。スキンケアと同じように、今の髪の状態と、朝なりたいスタイルに合わせて「適切な引き出しを開けてあげること」が何より大切です。
「私のこの長さと髪質なら、どの組み合わせが一番ラクに綺麗になれる?」
そう思ったら、市販品の棚の前で悩む前に、ぜひサロンで私たちに聞いてください。
商品を買う・買わないに関わらず、あなたの朝のフィニッシングが毎日一瞬で決まるような、あなた専用の「スタメンの組み合わせ」を、プロとして喜んでご提案させていただきます!
(※なお、前編同様に、特定の市販品(個別商品)についての良し悪しの評価はいたしかねますので、あらかじめご了承ください🙇♂️)
お出かけ前の髪がバシッと決まると、その日一日がとてもハッピーになりますよね。
皆様の毎日の「鏡の前」が、もっと楽しく、もっとラクな時間になりますように!


